今回ご紹介するのは、陸上女子の木村梨七(きむらりな)選手。
強豪の仙台育英高校で主将としてチームを引っ張ってきた中距離・駅伝のエースですが、現在3年生ということもあり進路についても話題になっているようです。
そんな高校時代に大活躍をみせた木村選手ですが、出身中学や中学時代の陸上の実績はどうだったのでしょうか?
そして10代アスリートといえば気になる家族構成や、ネット検索されているお姉さんのことについても調べてみました。
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この記事で綴られていること
木村梨七プロフィール
引用:https://ja.whotwi.com/nikkan_tohoku/tweets/hashtag/
名前 : 木村梨七(きむらりな)
生年月日 : 不明(2001年か2002年)
出身地 : 宮城県
中学 : 仙台市立向陽台中学校
高校 : 仙台育英学園高等学校(3年生在学中・2020/1現在)
木村梨七の進路は?
後述しますが、高校時代の活躍で全国区の選手となった木村選手は、卒業後の進路も大きく注目されるようになりました。
大学進学となれば全日本大学女子駅伝(杜の都駅伝)が大きな目標となりますが、木村さんの出身地である仙台市泉区もこの大会のコースの一部となっており、地元の方々に大学進学後も雄姿を見せることができたことでしょう。
ただ、全国高校駅伝を制した2019年12月22日に、卒業後は実業団の積水化学に入社することが報道されました。
積水化学は実業団ナンバーワンを決める全日本実業団対抗女子駅伝では2019年は9位という成績で、8位までに与えられるシード権の獲得をあと一歩のところで逃しています。
引用:https://www.sekisui.co.jp/company/rikujou/index.html
しかしながら、2019年12月31日を以ってNIKE TOKYO TCが解散を発表することとなり、2020年1月1日からはこのチームにいた卜部蘭選手と新谷仁美選手が積水化学に移籍することが発表されました。
2019年シーズン、卜部選手は日本選手権にて800mと1500mの2冠に輝き、800mでは日本ランキングトップに輝いています。
引用:https://www.jaaf.or.jp/gallery/article/12905/
新谷選手も世界陸上ドーハ大会の10000mに日本代表として出場、10000mでは日本ランキングトップでした。
引用:https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/241488
この2人の日本のトップ選手に加え、高校生のトップの木村選手も加入するとなれば、シード獲得どころから、優勝の筆頭候補とも言われています。
先に積水化学入社が決まっていた木村選手からすれば、偶然の形で日本のトップレベルの選手と競技をしていくチャンスを得られたとも言えるでしょう。
木村梨七の出身中学や陸上の実績は?
木村選手の出身中学は地元の仙台市立向陽台中学校です。
この向陽台中学校はニュータウン開発で人口が急増したことで開校した比較的新しい学校ですが、部活動は非常に盛んであり、中でも吹奏楽部と男女のソフトテニス部は全国大会の常連校でもあります。
引用:http://www2.sendai-c.ed.jp/~koyodai/
木村選手はこの中学入学後本格的に陸上競技を始めています。その1年の秋には、1500mを4’44”31で走り、1年女子の宮城県中学記録を更新し、2年時には2015年5月10日に行われた仙台国際ハーフマラソンの2kmでは7’04”で中学生の部で2位に入りました。
3年時には宮城県中学校総合体育大会陸上競技では4’33”99まで記録を伸ばし、全日本中学校陸上競技選手権大会の出場も果たしまていますが、当時は後に仙台育英高校進学後にチームメートとなる西多賀中学校の清水萌選手になかなか勝てずにいました。
前述の宮城県大会でも清水選手は4’29”68で2,3年女子の宮城県中学記録を更新。8月のジュニアオリンピックの県予選の3000mでも10’04”55と決して悪いタイムではなかったものの、清水選手からは15秒以上の差を付けられている状況で本戦への出場は逃しました。
引用:http://www2.sendai-c.ed.jp/~koyodai/koyodai_jhs_blog/
こういったこともあり、木村選手はなかなか自信を持てず、「高校進学後に陸上競技を続けようとは考えていなかった」と言います。
しかしながら東日本女子駅伝や都道府県対抗女子駅伝の女子の宮城県チームでコーチを務めている仙台育英高校の女子陸上競技部の監督、釜石慶太さんは、木村選手を「目の前の選手に負けたくない気持ちでレースに集中でき、安定した結果を出せる選手」と評価しており、その声掛けによって、木村選手は仙台育英高校への進学を決めたといいます。
仙台育英の女子長距離陣に中学快速コンビが加わった。7日、入学式が行われ、昨夏の東北中学1500㍍で1,2位を独占した清水萌(左)と木村梨七が入学。ブレザーを着込み「インターハイで入賞したい。駅伝でもメンバーに入りたい」と夢を広げた #仙台育英 #陸上 #入学式 pic.twitter.com/icXU87svMa
— 日刊スポーツ新聞社東北取材班 (@nikkan_tohoku) 2017年4月7日
入学時の画像ですが、とても初々しいですね!
木村梨七の仙台育英高校での活躍がすごい!
そういった経緯を経て入学した仙台育英高校ですが、入学後の木村選手は、一人一人の選手毎に細かく課題を与える釜石監督の指導法によってめきめきと力を付けていきます。
まず、宮城県高校総体では1500mで留学生のヘレン・エカラレ選手にこそ敗れるものの、日本人トップ(総合2位)の成績を残し、東北高校総体でも4位入賞で全国高校総体への出場権を獲得すると、その全国の舞台では予選6位で決勝進出こそ逃すも4’27”73の記録を残しました。この記録は2017年の宮城県女子1500mの日本人トップの記録であり、ライバルの清水選手を上回りました。
引用:manaminさんのツイッター
そして、冬の全国高校駅伝では5区の5kmを任されると、神村学園の留学生で学年も1つ上のカマウ・タビタ選手を抑え、15’34”の記録で区間を獲得、チームの23年ぶりの全国制覇にも大きく貢献しました。
引用:Youtube投稿どうが
翌2年時には更に成長を続け、宮城県高校総体は1500mと3000mの2冠、東北高校総体も1500mで日本人2位(総合3位)、3000mで日本人トップ(総合2位)の成績で全国へ進みます。
そして全国高校総体は3000mに絞っての出場で決勝に進出、決勝では13位という順位ではありましたが、上位4人は留学生であり、5位以下の日本人選手でも木村選手より上位は全て3年生であり、2年生としてはトップの成績でした。
迎えた3年生のシーズンはトラックの全国大会への路線は3000m一本での勝負となります。宮城県高校総体では同じ仙台育英高校の留学生エスタ・ムソニ選手も抑えての優勝、東北高校総体でもムソニ選手に加え、エリザベス・ジェリー選手も抑え、いずれも留学生にも先着しての総合優勝で全国高校総体へ進みます。
その全国高校総体は台風9号接近の影響で、強風が吹き荒れた中でのレースとなりました。このレースには6人の外国人留学生がしており、非常にハイペースでの展開となりましたが、その集団ににはつかずに、序盤は中団に控えてのレースを展開、レースの半分を過ぎた1500m辺りから徐々に上位をうかがい始めるクレバーなレースを見せます。そして、残り1周で仕掛けて日本人トップに浮上、最終的には留学生3人に先着する日本人トップの総合4位でフィニッシュをし、最終学年の全国高校総体で見事に結果を残しました。
引用:https://hochi.news/articles/20190808-OHT1T50313.html
そして、12月には全国高校駅伝に1年時と同じ5区の5kmを担当、2位との差は5秒というほとんど差のない状態で襷を受けましたが、最終的にはその差を19”まで広げ、区間順位は日本人トップ(総合2位)で見事に優勝を掴みました。
引用:Youtube「仙台放送ニュースチャンネル」
木村梨七の姉はどんな人?家族構成は?
木村選手の家族構成は細かいことは明らかにはなっていません。ただ、1つ上にお姉さんの菜七さんがいます。
この菜七さんも中学時代から陸上競技をやっており、中学卒業後は富谷市にある宮城県立富谷高校に進学し陸上を続けています。ただ、3年時の全国高校総体の宮城県予選でも1500mは欠場、3000mは組で10位と、両種目で2冠を達成した梨七選手とは大きな差がありました。
そして、高校最後の全国まで道のりが続く大きな大会となる全国高校駅伝の宮城県予選では、梨七選手と同じ5区を走りましたが、ここでも16’18”と区間2位の選手に圧倒的な大差を付けて区間賞を獲得した梨七選手に対し、菜七さんは20”03”のタイムで区間8位と惨敗でした。
引用:https://www.flickr.com/photos/
このような結果から、競技者としての生活は高校時代で終えることとなりました。それでも菜七さんは現在は関東の城西大学女子駅伝部にてマネージャーとして現在も陸上競技に携わっています。
城西大学はここ数年はやや低迷していましたが、かつては関東大学女子駅伝で4連覇2度を含む11度、全日本大学女子駅伝でも2度の優勝経験がある学校です。そして、2018年度からは北京オリンピック出場や、世界陸上大邱大会入賞経験ある赤羽有紀子さんがコーチに、その夫の周平さんが監督に就任し、2019年には8年ぶりに関東大学女子駅伝を優勝し、再び強豪校への返り先を狙っています。
競技者としては素晴らしい成績だったとは言えませんが、陰からサポートをしていく形となるでしょう。
まとめ
以上が木村選手の紹介でした。
木村選手の2019年シーズンの3000mの自己ベスト9’07”30は実業団選手でもなかなか出せる人がおらず、既に日本人のトップレベルに位置していると言えるでしょう。
引用:http://livecap.info/sports1102/pipipiga.php
162cmという長距離選手としては長身であり、怪我が少なく丈夫で体が強いことから、実業団入社後の練習にも耐えていけるものと考えられます。
これからもダイナミックな走りで、更に上位進出を目指してほしいですね。