12月の最大の行事といえば「クリスマス」ですよね。
家族や友人、はたまた恋人と一緒に過ごそうと思っている方や子供へのプレゼントに頭を悩ませている方も多いと思います。
そんな日本の生活に密着しているクリスマスですが、その起源・由来・意味を知っている方はどのくらいいるでしょうか?
また、クリスマスとクリスマスイブが何日か正確な区分けをご存じですか?
というわけで意外と知られていない「クリスマス」について詳しくご紹介していこうと思います。
語源と意味
Christmas(クリスマス)の語源はChrist(キリスト)+mas(礼拝・ミサ)だといわれています。
意味としては、「イエス・キリストの誕生を祝うためのお祭り」です。
ですが、イエス・キリストの誕生日は定かではなく、9月15日や10月1日など学者によって意見は様々です。
しかし、現在は12月25日がクリスマスとして祝われています。
その理由については次の項で説明します。
由来・起源
「ミトラ教」
そもそも、12月25日は「ミトラ教」における「冬至のお祭り」でした。
ミトラ教は、ペルシャ由来の宗教で古代ローマにおいて大変流行しており、「太陽神」の性質を持つ「ミトラス」を主神としていました。
また、このミトラスは、インド神話やゾロアスター教、マニ教といった様々なものに絡んでいたとも言われています。
ミトラ教において重要な祭典の中に「冬至のお祭り」があり、12月25日に行われていました。
このお祭りは「ナタリス・インウィクティ」とも呼ばれ、日の長さが冬至を境に徐々に長くなり、また短くなっていくことを「誕生~成長~老化」といったものに例え、「太陽神が再び生まれる日」として祭典を行っていたのです。
キリスト教による併呑
イエス・キリストが没した後、ローマ帝国はキリスト教を国教と定めました。
結果、「ミトラス教」やその他の土着の慣習などはキリスト教に取り込まれていきました。
しかし、ミトラス教は当時の人々の生活に深く根付いていたため、強引にキリスト教に取り込もうとすると、人々との間に深い溝を生み、反発を受けるのは目に見えていました。
キリスト教は悩みに悩み、最終的には「キリスト教の一部として併呑する」ことで手を打ちました。
♠イエス・キリストが「正義の太陽」や「世の光」と呼ばれていた
♠「冬至が訪れ、太陽神が生まれて春が訪れる」
という部分が、
♠「イエス・キリストの降臨で古い世界(冬)に終わりがもたらされ、新しい世界(春)が訪れる」
という部分と協調できる、という説得により、
♠「イエス・キリスト≒光(太陽)≒太陽神」
というロジックを生むことに成功したのです。
また、聖書ではイエス・キリストの誕生日がはっきりと分からないため、冬至の祭りと同じ12月25日をキリストの誕生祭としたのです。
他にも諸説ありますが、これが「クリスマス」の由来・起源といわれています。
クリスマス・イブは何日?24日だよね?!
こちらも多くの人が知らないことなのでご紹介します。
多くの人は「24日がクリスマス・イブ、25日がクリスマス」と思っていますが、これは少し違うのです。
正確には「24日の日没~25日の日没までがクリスマス、イブは24日の晩のみ」なのです。
その理由はというと、キリスト教はユダヤ暦を使用しているのですが、その場合1日の夜0時ではなく、「日没」なのです。
そのため、24日の日没~25日の日没までがクリスマスとなります。
また、クリスマス・イブのイブ(Eve)は「前日」ではなく「前晩(evening)」でしかも一般の暦によるものですので、「24日の晩(日没後)」を指します。
そのため、クリスマスとクリスマス・イブを一般の暦に照らし合わせると、
♠24日日没→「クリスマス」&「クリスマス・イブ」開始
↓
♠25日0時→「クリスマス・イブ」終了
↓
♠25日日没→「クリスマス」終了
という少しややこしい感じになっています。
○まとめ
クリスマスの起源・由来・意味について完璧だったという方、また、クリスマスとクリスマス・イブの違いについて完璧だったという方はいらっしゃるでしょうか。
クリスマス以外にも宗教の行事の場合このような面白いことがあることも多いですのでぜひとも、豆知識として披露していただければと思います。
また1つワンランク上の雑学知識が身に付きましたね(笑)
それでは、今回はこのへんで!