今回は陸上短距離の世古和(せこのどか)選手をご紹介したいと思います。
中学、高校、大学時代から有望視されていた選手ですが、昨年2018年の日本選手権を制し一気にその注目度が増し、2020年東京オリンピックの日本代表候補にまでなっています。
そのかわいい容姿から人気と注目度が一気にヒートアップしている選手ですが、なんと乗馬クラブ(クレイン)に所属しているとか。
そんな世古さんついて、陸上競技との出会いやこれまでの実績、そしてクレイン所属のいきさつや父親、母親のことについても調べてみました。
この記事で綴られていること
世古和の陸上競技との出会いは?
世古さんは三重県の出身、そして陸上競技を始められたのは、県下の小学校の3年生の時でした。
元々、世古さんは色々なスポーツをやっていて、陸上競技は両親の勧めで始めたといいます。
引用:https://matome.naver.jp/odai/2152998849102239801
そして、その才能はすぐに発揮され、60mにおいて、始めてから1年も経っていない小学校3年時に9”54、学年が上がった4年時に9”12という記録をマークし、いずれも当時の三重県の学年別の小学生記録を更新しました。
5年時には全国小学生陸上競技交流大会にも出場し、100mで4位という好成績を残しました。
しかしながら、当時の世古さんは陸上競技はあまり好きでなかったと話しております。
それは陸上競技を始める以前の小学校1年生から行っていた器械体操に夢中であったためです。
世古さんにとってはこちらがメインで、当時は体操でのオリンピック出場を目指していました。
地元の伊勢市立五十鈴中学校に進学後も体操に取り組んでおり、中学になってからは地元の三重県伊勢市を離れ、県外の愛知県名古屋市まで通ってまで本格的に競技を行う程でした。
引用:https://www.joyoliving.co.jp/topics/201808/tpc1808022.html
しかし、その中学2年時に悪夢が起こります。
春の練習中のある時、跳馬の着地に失敗、脊椎のうちの胸椎を4本骨折するという大怪我を負いました。
1ヶ月間は身体を動かすことができず絶対安静となったことに加え、リハビリを経て軽いジョギング程度の運動ができるまでに半年を要することになり、体操の道を泣く泣く諦めざるを得なくなりました。
何とか怪我から復帰するも、相当熱心に取り組んでいたことから、そのショックが与える心への影響は大きく、その後もふさぎこむ日々が続きました。
そんな中でその様子を見かねた両親の勧めと、知人から乗馬クラブのチケットを貰ったことで、乗馬クラブに通うようになり、徐々に気持ちが前向きになったと言います。
引用:http://seko-nodoka.mato.media/
そんな生活を送る中で、次第に「何かをしないといけない」という前向きな気持ちをもつことができるようになったといいます。
そして中学3年の春、陸上競技部の顧問から誘われたこともあり、高校進学も見据えて陸上部へ入部、これが世古さんにとって本格的に陸上競技へと取り組むきっかけとなりました。
世古和の陸上競技における実績は?
小学校時代に陸上競技を始めてすぐに県の記録を塗り替えたように、中学3年で本格的に始めた後も、すぐにそのセンスは発揮されました。
中学時代には、全日本中学校陸上競技選手権大会での200mで6位、秋にはジュニアオリンピックの200mで5位と、全国の大舞台でもすぐに結果を出します。
そして、宇治山田商業高校進学後の高校時代も、1年時からインターハイに出場し、2年時には日本ユース選手権の200mを当時の大会記録で優勝、3年時には全国高校総体において100mを当時の高校歴代6位、4×100mリレーを高校歴代2位タイ、大会タイ記録で制し、2冠を達成。
更には、10月に行われた国民体育大会とU20日本陸上競技選手権でも100mを制し、高校3冠を達成しました。
引用:https://youtu.be/5y-rqhyDHis
そのような結果もあり、12月には高校生ながら日本代表として選出され、東アジア競技大会に出場し、4×100mリレーにおいて1走を務め、日本の銀メダル獲得に大きく貢献しました。
そして、大学は関東の筑波大学に進学、1年時から関東インカレの4×100mリレーのメンバーに入り、関東学生記録と大会記録を樹立しての優勝、更には日本選手権では100mと200mの両種目で入賞等の活躍をしました。
しかし、その後は活躍できず、一度は大学限りでの引退を決意したといいます。
ところが、その最終学年の夏、非常に充実したシーズンを過ごし、高校以来となる4年ぶりの自己ベスト更新もあり、社会人になっても、競技を続けることとなりました。
初の全国タイトルは、社会人になってから2年目の2015年の全日本実業団選手権の100m制覇。
引用:https://www.sankei.com/photo/daily/news/180923/dly1809230014-n1.html
そして、2018年の日本選手権の100m、この大会は前年の2017年にそれまでの連覇の記録を「7」で止められた福島千里さんと、その記録を止めた市川華菜さんの一騎打ちと見られており、世古さんはそこまで注目されておりませんでした。
しかし、全体の2位で予選を通過すると、決勝でも得意のスタートでリードを奪い、猛追する2人を振り切り、初優勝を果たしました。
前評判を覆しての優勝、その後の秋の国体も制し、一気に注目を集めることとなりました。
世古和の所属先「(乗馬クラブ)クレイン」とは?他に競技者はいるの?
世古さんの所属先のクレインは、全国35ヶ所にネットワーク展開しており、会員数ナンバーワンの乗馬クラブです。
世古さんのクレインとの出会いのきっかけは、上述したように中学時代に遡ります。
体操での大怪我の後に通った乗馬クラブ、それが「乗馬クラブ クレイン三重」でした。
元々、世古さんは動物が好きであり、この乗馬の際に、「馬に乗るのに言葉はいらない」と感じ、その言葉のいらない体験に感動したと言います。
引用:https://twitter.com/syutospo/status/661928992669171712
そして、筑波大学4年次の春にクレインへの内定が決まりました。
先述の通り、陸上競技は大学時代で区切りを付けることをこの時には決めており、一般社員として働くつもりでいました。
しかしながら、その内定決定後、非常に充実した日々を過ごし、秋の日本インカレの100mでは、当時の学生歴代8位タイの好タイムで優勝し、初の大学日本一の座まで獲得することとなりました。
引用:https://mainichi.jp/graphs/20180623/hpj/00m/050/002000g/12
このような結果を残す中で、徐々に陸上競技を続けたい気持ちが膨らんでくるようになり、その意向を会社に伝えたところ、理解を得られたため、現役を続行することとなりました。
このような経緯があることから、クレインではただ1人の陸上競技者となっています。
現在は出身大学と同じつくば市にある「乗馬クラブ クレイン茨城」に勤務し、午前中の半日は、事務の仕事や営業前の馬の世話などを行い、時には気分転換として世古さん自身も馬に乗ることでバランス感覚を鍛え、午後からは母校の筑波大学グラウンドで大学時代からのコーチの指導の下、練習を続けるという生活を送っています。
世古和のかわいい画像はこちら
世古さんは154cm、49kgと短距離のアスリートとしては小柄であり、かわいいという声もよく聞かれます。
日本選手権を優勝した時のかわいい画像はこちらです。
チャンピオンポジションに立って非常に嬉しそうですね。
引用:https://www.nikkansports.com/sports/athletics/photonews/photonews_nsInc_201806230000909-0.html
優勝直後のこんな笑顔の画像も挙がっていますね。
引用:http://gensun.org/pid/3316830
世古和の父母も陸上選手!?
世古さんについては、兄弟に関する情報などはなく、家族構成は父親、母親と世古さんの3人であるものと思われます。
ちなみに、ご両親は和世古さんと同じく、陸上競技の名門高として名高い宇治山田商業高校出身で、お2人とも、陸上競技に取り組まれていました。
特に、父親は、高校時代に4×100mリレーにおいて、全国2位の実績があり、陸上競技界では名の知れた存在でした。
そんなお父様とは陸上競技の話もしやすかったかと思います。
引用:https://www.daily.co.jp/general/2018/06/23/0011381636.shtml?ph=1
また、母親も、世古さんが大学3年時の夏に限界を感じて帰京した際、「辞めたいなら辞めても良い」と言って迎えてくれたと言います。さすが陸上競技経験者、アスリートの気持ちをよく理解されていますね。
世古さんに対し、非常に理解のあるご両親と言うことができそうです。
まとめ
大好きだった器械体操を怪我によって諦めざるを得なくなり、陸上競技でも中高と大舞台でも結果を残しながらも、大学で思い通りの結果を残せずに学生限りでの引退も視野に入れる。
そんな度重なる困難や苦難がありながらも、諦めずに1つ1つ乗り越え、そして、花を咲かせた苦労人です。
引用:https://www.jiji.com/jc/p?id=20180623201258-0027434380
期待が高まる今シーズン、そして、オリンピックイヤーの来シーズン、どこまで活躍ができるのか、世古和選手に大注目です!